開業医と契約を結び、産業医として会社の従業員の健康診断をお任せすることになりました。

　当該医師には、毎週金曜日の午後１時から５時まで、当社事務室内にて診察に当たってもらいます。

　報酬は、月１０万円です。

　この場合、源泉徴収は必要でしょうか。

　給与所得として源泉徴収することになります。

　一定の事業者は、労働安全衛生法第１３条の規定により、医師のうちから産業医を選任し、労働者の健康管理等に当たらせる必要があります。

　当該医師は、定期的に会社に出勤し、決められた時間勤務することに対して、毎月一定額を報酬として受け取ることになっていますので、会社との間に雇用契約に準じた契約があると認められます。

　従いまして、当該医師が受け取る報酬は、給与所得に該当することになります。

　なお、産業医となった医師の診療所に従業員が出向き、診察の都度、会社が診察代金を支払う場合には、その報酬は事業所得に該当することになり源泉徴収の必要はありません。