税務調査⑵


3 任意調査と強制調査

 

 任意調査とは、国税通則法に基づく調査で、通常、調査というと任意調査を指します。

 強制調査は、国税犯則取締法に基づく調査であり、不正な手段を用いた大口・悪質な脱税者に対して、納税と刑事責任を追及することを目的として行う調査であり、国税局査察部が担当します。

 

 任意調査は、納税者の承諾を得て行う質問、検査、領置によるほか、照会の方法によって行います。

 強制調査は、承諾の有無に関係なく強制的に臨検、捜索、差押えなどの方法によって行います。

 

4 反面調査

 必要に応じて、調査展開の手法として、反面調査があります。

 調査着手後、取引先や金融機関に対して、臨場や照会の方法で行い、決算書に反映された取引内容の解明を行います。

 税務調査は、調査対象者と取引関係者まで及びます。

 

5 優良申告法人

 数回の調査結果に問題なく、代表者等が税務行政に理解があり、一定の所得金額をあげている法人に対して、税務署長が表彰する優良申告法人の表敬制度があります。

 


 

 優良申告法人は、厳しい調査項目をクリアする必要がありますが、優良申告法人として表敬を受けると、社会的信用度が高くなり、取引も円滑に推移すると聞いております。

 日頃の適切な経理処理が基礎となり、その積み重ねが、優良申告法人として評価を受けることとなります。

 税理士として、その過程に関われることがあれば、光栄なことです。